ノーベル賞博士が差別発言


気にはなっていたニュースなんですが。


http://sankei.jp.msn.com/world/europe/071019/erp0710190941000-n1.htm


こんなにこの話題で盛り上がるとは思わなかった。
はてなブックマーク - ノーベル賞博士が差別発言「黒人、知能で白人に劣る」 - MSN産経ニュース

そもそもid:finalventさんが書いているように、IQって人間のファームウェアみたいなものだから、黒人と白人、そして私たち黄色人、それぞれ肌の色が違うように知能、IQの高低に違いがあるというのはこれまでにも指摘されていたことらしい。
池田信夫 blog ワトソンの不都合な真実
ま、このワトソン先生、自書の新作キャンペーンのインタビューで思わず口が滑った、というか、科学者一般的に自分が考えていることを、これは言っていいこと、悪いこととふるいに書けながら話すというか、語るというか、そういうことができないような気がする。既にその時点で科学的云々よりPolitical Incorrectness、政治的に正しい、正しくないという問題になってしまった。


ただ、以下の発言はアフリカの人たちにとって大きなお世話。

同博士は14日付のサンデー・タイムズ紙で「アフリカの将来を悲観している」とし、「社会政策はすべて、彼ら(=黒人)の知性が我々の知性と同じだという前提を基本にしているが、すべての研究でそうなっているわけではない」と語った。さらに「黒人労働者と交渉しなければならない雇用主なら、そうでないことを分かっている」と続けた。


大体、「アフリカの将来を悲観している」ような状況に追い込んだそもそもの根源は何なんだ。

公平にみて、民族と知性の関係は、科学的に決着のついていない問題だ。その大きな原因は、この問題を取り上げること自体がタブーだからである。しかし、かりに黒人のIQが白人より平均的に低かったらどうだというのか。その代わり、黒人は運動神経や音楽の才能は平均的にすぐれているかもしれない(こういう話題もアメリカ人とは禁物だ)。人類の生存してきた数十万年の歴史の99%以上で、IQなどというものは何の役にも立たなかった。運動神経のいい黒人のほうが、生存確率は高かっただろう。

要するに、黒人のIQが低いということが事実だとしても、それは最近の欧米社会の尺度による「成功」の確率が低いということにすぎない。特にアフリカの社会を考えた場合、むしろ欧米的な成功を彼らに押し売りすることが問題だ。Easterlyも指摘するように、アフリカにはアフリカ本来の「自生的秩序」があるのだから、その中で生活水準の改善を考えるべきで、欧米的な価値観をトップダウンで押しつけてもうまく行かない。そもそも彼らの文化をここまで破壊したのが、欧米の植民地主義だったのである。


激しく同意。


それにしても、こういうことが論争?がある度に思うのだが、「白人は黒人より運動能力が劣る」と言われても、白人側から「差別だぁ〜」という声がでないのは何故?