朝日新聞社説 ミャンマー―長井さんの遺志を継ぐ

どの兵士が、どんな命令を受け、なぜ撃ったのか。日本政府は真相の究明を軍政当局に強く要求すべきだ。彼が撮影していたビデオカメラなどの返却も求めなければならない。ミャンマーの主権は尊重すべきだ。だが、いい加減な調査で済まされてはならない。日本から調査団を送り、兵士ら当事者への事情聴取を認めるよう求めることも考えるべきではないか。

おっしゃるとおり。でもそのとおり日本政府が出来るのか。

ところで同じようなジャーナリスト射殺事件が2003年イスラエルガザ地区でおきている。

イスラエル軍の銃撃で英国人カメラマン死亡
【ガザ3日ロイター】イスラエル軍ガザ地区南部で、武器密輸用トンネルの隠ぺいに使用されている疑いのある民家を破壊、この際、英国人テレビカメラマンが、イスラエル軍の銃撃を受けて死亡した。
死亡したカメラマンのジェームズ・ミラー氏は、ラファのパレスチナ人難民キャンプで、子どもたちの窮状に関するドキュメンタリーを撮影中に銃撃され、イスラエル軍によって搬送され手当てを受けたが、死亡した。
目撃者のパレスチナ人フリーカメラマンがロイター通信に語ったところによると、撮影現場から約100メートル離れた位置にイスラエル軍の戦車がいたことから、取材班は現場を離れることができなかった。
このフリーカメラマンは、取材班はイスラエル兵から確実に見える位置におり、「TV」の文字が入ったベストを着用したり白旗を掲げていたりしていたものの、イスラエル兵は一行に発砲したとしている。
イスラエル軍は、ミラー氏を狙って発砲したことを否定するとともに、部隊がトンネル発見に向けた軍事作戦を展開していたことを明らかにした。このトンネルは、武装勢力がエジプトからの武器密輸に使用しているものという。(ロイター通信 2003/05/03)

このミラー氏を射殺した兵士は逮捕され軍法会議にかけられたが、結局無罪*1。ところが、今年の7月になってイギリスがイスラエル側に裁判のやり直しと犯人の引き渡しを要求したのだ。以下はその顛末のレポート。

この事件の場合も、イスラエル側にうやむやにされたところがあるが、イギリス側はやることは強くイスラエル側に要求した。しかし日本政府の場合は、朝日社説氏が言うようにビルマに調査団を送り兵士ら当事者への事情聴取を要求する事ができるのかどうか。